どきどきフェノメノン
どきどきフェノメノン
最新刊! 06年10月発行
『野性時代』に連載されていた、森博嗣初の恋愛小説。
終わり方が好きです。

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Star salad(星の玉子さま2)
Star salad
最新刊! 06年10月発行
Star eggに続く絵本です。絵も文章も森氏の手によるものです。

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▽森先生から読者へのメッセージ▽
「本を買ったその金額以上の価値を、あなたが作品から得ることを願っています」
インタビュー全文はこちら

2006年12月10日

第5弾はクレィドゥ・ザ・スカイ、Gシリーズ完結?

今日はいろいろニュースがあります。

森博嗣ブログ、モリログ・アカデミィ(MLA)による情報ですが、まず、スカイ・クロラシリーズの第5弾のタイトルが決まったようです。

その名も、『クレィドゥ・ザ・スカイ』。

スカイ・クロラ』『ナ・バ・テア』『ダウン・ツ・ヘヴン』『フラッタ・リンツ・ライフ』ときて、最後が来年発売になる予定の『クレィドゥ・ザ・スカイ』。

スカイで始まって最後にスカイで終わるというあたりが、さすがです。

さらに、クレィドゥはキルドレ(森氏の造語。本シリーズの主人公の死なない子どものことを指す)と似ていますね。
ネタバレになりますが、女王シリーズでも、メグツシュカと真賀田四季というネタを使っているので、これはかなり可能性が高そう。

来年の発売が楽しみです。

執筆を始めた長編のタイトルは「クレィドゥ・ザ・スカイ」にフィックス。最初の1000文字くらいは書き始めた。まだ、混沌としているので、あまり進まない。少し書くと、なにか思い出して、それを調べたりしてしまう。まあ、こんなものか。



さらにさらに、今日のMLAでは、これまで、5作・短編集・5作・短編集でシリーズ完結というパターンできていたのですが、今回、Gシリーズが5作で完結するらしいことが示唆されました。

登場人物はそれほど変わらない気がしますが、新展開であることは間違いないですね。期待。

ちなみに、ちょっとこぼれ話をすると、1月刊の「ηなのに夢のよう」の次の5月刊予定の講談社ノベルスは、新シリーズになります(「え! 新シリーズって何よ?」というメールを送らないように)。

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2006年11月20日

『四季』に載ってしまいました…

200608017 017.jpg

上の写真をご覧ください!
講談社から届いた、オリジナル図書カードです。

こちらの記事に書いていますが、『四季』の文庫化にあたって読者からの解説・感想公募あって、送ったら、無事(!?)掲載していただけることになりました。
のんた君ぬいぐるみのほうは、秋と冬の発行を待って、ということですが、嬉しかったです(かなり恥ずかしいですが)。
なにしろ、四季といえば、森博嗣の最高傑作ですから。

シリーズを跨いだ仕掛けのネタばらしが主になっていて、物凄い内容です。

特に冬は、『すべてがFになる』や『有限と微小のパン』からの引用が多く、総集編的な要素があります。

 

ノベルス版もなかなかお洒落な装丁でしたが、今回の文庫版は切れ味があって、クールな感じでしょう?
ノベルス版を揃えているのに、文庫のほうも揃えてしまいそうです。


さて、下記に、森氏のブログ、モリログ・アカデミィ(MLA)の中から、四季解説に関係する部分を抜き出してみました…。
こうして選考されたんだ、と思うと、多少感無量。

2006年09月09日(土曜日)
それから、読者から募集していた解説・感想は、来週くらいに僕のところへ届くとのこと。競争率は6倍くらいらしい。

2006年10月01日(日曜日)
応募で集まった解説・感想を選ばなければならない。

2006年10月04日(水曜日)
昨夜は、小説を予定どおり5000文字書いて、「四季」文庫版の解説・感想も、候補から選んだ。さらに半分以下に絞った。1冊に10人の予定だったが、ページ数の都合でもう少し載せられるかもしれない。ただし、短く改行されている文章は、改行を取る必要があるので、この点はご了承いただきたい。ほぼ、これで終わりだが、もう一度見直してから編集部へ送るつもり。順番は気にしていない。並びは編集者に任せようと思う。

2006年10月07日(土曜日)
M澤氏が来るのに合わせて、読者から募集した「四季」の解説・感想の選択結果を昨夜確認しておいた。とりあえず、これでゲラにしてもらう予定。1作につき15人以上選んだ。予定では10人だったので、かなり多めである。


    
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2006年11月07日

新刊案内(どきどきフェノメノン・Star salad星の玉子さま2)

トップページの新刊を更新しました。

どきどきフェノメノンは文庫化しただけですが、表紙がお洒落で良いです。

10月27日のMLAには、

スバル氏画、鈴木成一デザイン事務所の装丁である。どれかを使って下さい、というつもりでスバル氏が送ったイラストが、すべて使われていた。
と書かれています。

スバル氏というのは、いわずと知れた(?)森氏の奥様です。イラストレータで、ささきすばるというペンネーム。
鈴木氏も、スカイ・クロラシリーズなど、素晴らしい装丁が多い実力者で、最強コラボかも。
どきどきフェノメノン

それからもう一冊、Star saladはサブタイトルが星の玉子さま2。サン・テグジュペリの『星の王子様』を意識しているのは間違いないですが、ストーリィは全然違います(当たり前か)。

トマト星、ピーマン星など、野菜の星々をめぐる玉子さんと愛犬ジュペリの旅、とのことです。
Star salad

今年の新作はこれで終わりなので、少し残念ですが、来年の1月には、Gシリーズの『η(イータ)なのに夢のよう』がありますし、まだまだ森博嗣健在!

いつだったか2011年にやめる、というようなことを書いていたことがありましたが…。

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2006年10月15日

アンチ・ハウス

アンチ・ハウス(ANTI HOUSE)

アンチ・ハウス

森氏の長年の夢であったガレージ建設のドキュメンタリ(?)である。
国立N大学建築学科の助教授であった森氏だが、今回は設計を先輩の阿竹克人氏に依頼。
本書も阿竹氏との共著という形になっている。

内容は、序盤は森氏の相変わらずの持論展開。
メイン部分は森氏と阿竹氏とのメールのやり取りで構成され、最後に二人の対談が少し、という感じ。


メイン部分は、風致地区だから道に面した部分に木を植えろ、という名古屋市役所と、木なんか植えたら車の出し入れができない、そもそも元からある植物を取り除いて形だけ木を植えても意味ないだろ、という森氏とのバトルが面白い。

よく読めばわかるが、筋が通った主張をしているのは森氏のほうであり、実際に役所に提出した質問書まで掲載されている。
それに対する返答のお粗末さは、元名古屋市民として恥ずかしい限りであった。

また、この問題が解決した後は、なんと、阿竹氏とも喧嘩(?)をしてしまう。
最初に森氏は、予算は1000万円で、と依頼したのだが、設計が終わり見積もりをすると1700万円。どんなに削っても1500万円になるという。

阿竹氏は「ダンナ論」を持ち出し応戦するも、現状のものはどう考えても1200万円がいいところだ、と森氏は一歩も引かない。

阿竹氏は、ベストセラー作家で億万長者の森氏だからそんな数百万円くらいどうも思わないだろうと読んでいたようだが、森氏としては、建築をやっている者としてのプライドが許さない。

1400万円で工事をスタートして、森を納得させてくれれば、お礼として300万円を出すというのは全然抵抗がありません。
とまで言い切る始末。

結局、世界初の立体トラスに特別に300万円を出す、という内訳で納得して、1500万円プラス消費税・設計料の300万円の計1800万円で納得したのだが、森氏の頑固っぷりというか、タダモノではない個性が垣間見れて、非常に興味深かった。


ずっと「ガレージ」と書いているが、ただの「車庫」ではなく2階には書斎もあって、現在も森氏はここで小説を書いている。

1階には旋盤などの工作機械も入っているようで、そういう意味では、ここ数年、森氏がほとんどの時間を過ごしている場所が作られた、その顛末を記録した、重要な一冊であるといえるだろう。

新しさ:★★★
美しさ:★★★
楽しさ:★★★★
巧さ :★★

正直なところ、阿竹さんは、あれがいくらくらいで建つとお考えだったでしょうか?2000万円以上も出して作るものだとお考えですか?もし、そうお考えなら、そういった説得を森に対してしていただきたいと思います。「数百万円の差は小さい」とか、「お金はあるのだから出せるだろう」という議論ではなくて、どれくらい素晴らしいものが建つのか、それを教えて下さい。
森は今でも1200万円で建つと考えていますが、森が想像しているよりも実物は良いものなのですか?そうなのかもしれませんが、まだその説明を受けておりません。


さらに詳しい紹介は→こちら

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2006年10月11日

四季文庫は豪華愛蔵版

こんばんは。ここ最近、あまり読書をする時間がなく、更新が滞りがちですみません。

さて、、、まもなく、「四季」の愛蔵版が発売になりますね。愛憎版ではありません(笑)。

四季シリーズは、まずノベルスが4冊出て(僕はこれを購入しました)、その後に4冊がひとつになった、ハードカバーの豪華版が出ました。

そして今回、文庫になったわけですが、これがまた、アルミのケースに入っていて、なかなか、豪華です。

装丁を映画「日本沈没」の樋口真嗣監督が手がけているのだとか。
個人的には、装丁、いまいちって感じですが。

ただ、今回は、もしかしたら、自分の書いた文章が解説として載るかもしれない!!のです。

今日更新分のMLA
【読者から募集した「四季」の解説・感想の選択結果を昨夜確認しておいた】とあるように、今回は読者参加型というか、投稿した解説を載せてもらえるのです。

企画詳細は、8月30日の記事をご覧ください。

ノベルスを持っているけれど、完全受注生産と言っているから、自分の解説が載った場合のために、予約しておこうかなぁ、なんて。

【予約】 森博嗣「四季」愛蔵版BOXセット

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2006年09月21日

カクレカラクリ、アンチ・ハウス、満月物語

何故か毎週木曜日更新ブログになっていますが…。

前回、録画していてまだ見ていないと書いた『カクレカラクリ』は、ちゃんと見ましたが、皆さんの言うとおり途中でやめたくなる出来でした(笑)。
キャストがいけなかった気がします(主にジャニーズの方々)。

炎上していた演出家ブログには、その後、言い訳コメントが出ていました(笑)。

現在は、久しぶりにアンチ・ハウスが読みたいなぁ、と思って図書館で借りてきて再読しているので、そのうち感想を書けると思います。
相変わらず装丁が物凄いし、重厚な本です。

アンチ・ハウス
↑森ファンにはお馴染みの青と黄色のガレージです。

あと、薄井ゆうじ氏の満月物語なんかを読みました。
薄井氏は、昔好きで、よくメール交換をしていました。

大きなサプライズがあるわけでもない、普通の「物語」といった感じの話を書く人ですが、全体的に会話が良くて、ムードが良いところが好きです。

二十年以上も会っていない祖父からの突然の手紙で、僕は祖父の住む南の島にやってきた。そこで出会った祖父の養女である小夜子は、実は光る竹の中から産まれたかぐや姫であり、満月の晩に迎えに来る船に乗って、月に帰らなくてはいけないのだと聞かされる。「引き留めてほしいんです」この世に未練を残す小夜子の思いに僕は…。現代に蘇ったかぐや姫を描く、幻想的な恋愛小説。

今後のネタバレ書評は、短編集をとりあえず全部終えて、Gシリーズにいったあと、それ以前のシリーズを固めていこうかと。
よろしくどうぞ…。

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2006年09月14日

カクレカラクリは最悪だった…?二階健ブログ炎上

先ほどTBSで放送された森博嗣原作ドラマ『カクレカラクリ』は相当酷かったようですね。

録画だけしていてまだ見れていないのですが、Mixiや2ちゃんねるを見ると、酷評の嵐で…。

ただ、原作と全然違ってつまらない、という意見が主で、森批判にはなっておらず、逆に森擁護的意見が多かったのは救いでした。

では、批判の矛先はどこへ向かっているかというと…、
演出・脚本を担当した、映像作家の二階健氏へ、です。

ブログ(Nikaism☆blog)に放送中から批判コメントが殺到し、ついに、
誹謗中傷を含むコメントが多数ございましたので、
受付をしばらく中止致します。

となる始末。

非常に残念な結果でした。
視聴率はどうかなぁ(笑)。

まだ原作を読んでいないので、期待は広がりますが。
急いで読んで、またしっかりと感想を書きたいと思います。

カクレカラクリ

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2006年09月07日

新刊ラッシュ!

少し久しぶりです。
いろいろ他ごとが忙しくてすみません。

最近の森さんは新刊ラッシュ。

来週の木曜日にTBSで2時間のドラマになるカクレカラクリの原作が発売されたと思ったら、少し変わった子ありますが発売され、

さらにさらに、タイトルにギリシャ文字が入るGシリーズの第5弾
λに歯がない
が発売!

新刊ラッシュです。
ちなみに、Gシリーズ第6弾は『η(イータ)なのに夢のよう』だそうです(笑)。
良いタイトルつけます。
売れまくってるのもわかりますね。

それから、今日(9月7日)の朝日新聞にエッセイが載ったらしいのですが、新聞を取っていないのでわかりません。
明日図書館に行って確認してみようと思いますが…。

λに歯がない
↑この表紙がまた効くんだな。

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2006年08月30日

わけあって『四季』再読中

現在、これのために四季シリーズを再読しております。

めちゃくちゃ締め切りぎりぎりなんですけど(笑)。

また、選考結果が出たら(駄目だったら)、4つ分全部ここに載せたいと思います。

四季(春) 四季(夏) 四季(秋) 四季(冬)

この中では、やはり夏が一番好きですかねぇ。次が秋で、冬は過去の作品の切り貼りだから評価しにくくて、春は難しすぎかな。

しかし、真賀田四季っていう人は、Gシリーズに入ってまでその影をちらつかせる、超人ですね。
森ミステリィ=四季といえるくらい、すべての作品に関わっていると思います。
その関わり方というのが、天高くから目を細めて見下ろすような感じで、鳥肌が立ちます。実際にいたら、喋ってみたいなぁ(笑)。

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2006年08月28日

刀之津診療所の怪(『レタス・フライ』収録)

刀之津診療所の怪(Mysteries of Katanotsu clinic) 『レタス・フライ』収録

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最後を飾るのは、S&MシリーズとVシリーズの総括的作品。

新シリーズ(Gシリーズ)の第一弾が講談社ノベルスから発行されたのが、2004年9月。

この『刀之津〜』は、メフィスト誌の2004年5月号に掲載された。
当時、新シリーズの主要な登場人物が出てきます、と言われていたのを覚えている。

そういった意味では、Gシリーズのプロローグ的作品ともいえる。

『ラジオの似合う夜』のところにも書いたが、この作品も多層的な構造。

加部谷が1〜6までを箇条書きにしてまとめている謎については、どれもずばり答えが書いてあるから省略する。

問題なのが、衝撃の最後の一文。
森ミステリィを初めて読む人や、短編集『今夜はパラシュート博物館へ』収録の『ぶるぶる人形にうってつけの夜』を読んでいない人には、これの意味がわからないと思う。

「さあ、とにかく、中へどうぞ」彼は手招きした。「懐かしいなぁ。お茶でも淹れましょう。フランソワ」

「彼」は刀之津診療所の医者である。
では「フランソワ」はというと、その場には二人しかいないから、明らかに佐々木睦子のことを指している。

佐々木睦子が何故フランソワなのかは、こちらを参照。

これで、当時推測の域を出なかったS&MシリーズとVシリーズで時代が違うという説が完全証明されたことになる。

ミステリィとしても十分楽しめ、さらにシリーズをまたいだ豪華メンバー総出演の大同窓会(?)をやっている本作は傑作といえるだろう。

「身内」と記述されていることからわかる、香具山紫子と小鳥遊練無の結婚は、非常に微笑ましい。
理想的夫婦だと感じた。

新しさ:★★★★
美しさ:★★★★
楽しさ:★★★
巧さ :★★★★★

「いえ、諏訪野はやめたんです、来るの」
「あそう。じゃあ、けっこう大変なんじゃない? どうするの?料理とか」
「あのぉ……」西之園は短い息を吐く。「大丈夫ですよ。私がいますから」
「ふうん」
「何ですか? ふうんって」
「漢字変換するまえ」


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2006年08月25日

『カクレカラクリ(小説)』発売!『少し変わった子あります』に期待

話題の新作カクレカラクリが発売日を迎えたので、トップページの新刊案内を更新してみました。

カクレカラクリ
下の一行が帯で隠れてしまっていますが、表紙にはカタカナで「カクレカラクリモリヒロシ」と書かれています。
バックの写真は明らかに「森」(笑)。

しかし、このデザインはどうなのかね、と個人的には思います。
残念ながら、買いたい感じではないです。


さらに今月は、少し変わった子ありますが文藝春秋から発売されます!

こちらは連載していたのを少し読んだことがあるのですが、おそらくかなり良い作品ですよ(太鼓判)。

今日のMoriLogでも…、

自分としては、割と気に入っている部類の作品なので、本になって少しだけ嬉しい。どういう位置づけかというと、そんなには恥ずかしくない作品、といえるかも。

と、書かれています。

圧倒的な余韻を残す、そうなので、期待です!

失踪した後輩が通っていたのは、いっぷう変わった料理店。予約のたびに場所が変わり、毎回違う若い女性が食事に相伴してくれる…

大学教授の小山は、かねて後輩の荒木から勧められていた料理店に、ふと行ってみる気になった。当の荒木がいつのまにか研究室に来なくなり、気がついたら行方不明になっていたからだ。――それは変わった料理店だった。場所は予約のたびに変わり、決まった店員は女将ひとりだけ。そして、毎回、そのつど違う若い女性が食事に相伴してくれるのだ。とまどいつつも、その店のもつ雰囲気に惹かれてゆく小山。孤独とは、何と美しいものなのか。圧倒的な余韻を残す、味わい深い作品です。


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殺人方程式(綾辻行人)

殺人方程式を読み終わりました。

が、トリックを大体聞いていたせいか、いまいちぃ、でしたねぇ…。
友人に薦められたから素直に読んだのですが。

ネタバレの被害者になった為、自分は加害者になりたくありません(笑)。
ので、ネタバレ書評はせず。

でも、「殺人方程式」ってタイトルと、サブタイトルの「切断された死体の謎」を合わせて考えると、なんとなく想像ついちゃうと思うんだけどなぁ。


この作品を読んで、ひとつ気になったことがあります。

それは、ミステリィだったら云々、と登場人物に喋らせることが、ミステリィでよくある(森博嗣もやったことがある)けど、あれは受け付けない、ってこと。
白々しいというか、興醒めMAX。

「答えを見つけたのさ、昨夜云ってた三つの問題点の正しい答え。そしてもちろん、事件の犯人も真相もね。何ならここで、昔の探偵小説ばりに例の『読者への挑戦』でも挿入してみようか?」(P300)

「(前略)以上が、犯人の使ったトリックさ。この物理トリック自体は、仮にこれをネタにしたミステリがあったとしても、僕は大した評価はしないけどね。よく似た前例もいくつかあることだし、むしろ、面白いのはこのあとなんだ(後略)」(P344)


なんだか、作者が逃げているというか、これは作り話なんだぞ、と無理やり強調しているような気がしませんか?

それ以外にも、全体的にトリックに固執した無理やり感がありました。

僕は、無理やり感があっても、話として魅力的なら気にしないタイプの読者なのですが、館シリーズなどと比べるとあんまり…。



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2006年08月21日

ダ・ヴィンチの紙飛行機を作ろう(アンドリュー・デュアー)



ダ・ヴィンチの飛行機をとばそう!
ダ・ヴィンチの飛行機をとばそう!

夏休みの工作、ということで、上の本の飛行機を作りました。
アンドリュー・デュアーという人が著者(じゃなくて設計者?)なのですが、この人は、森氏とコラボしたことがある人ですね。

スカイ・クロラシリーズに出てくる戦闘機(散香・泉流・染赤など)を一緒に作っていました(→紙飛行機ができるまで!メール交換記録)。

20060807 004.jpg
こちらは、なんとかヘリというやつ(正式名称忘れ)。結構カッコイイです。

20060807 001.jpg
こちらが、「飛び魚」だったかな。綺麗に作れたと思います(自己評価)。

ほかにも、爪楊枝を使うものや、高度なものがいっぱい。

暇つぶしに良いですよ。
やっぱ趣味に生きなければいかんですね(笑)。

デュアー氏の本は、ほかに『冒険者たちの翼』がほしいのですが、楽天ブックスもアマゾンもその他のところでも売り切れで…。

アンドリュー・デュアーの著作一覧

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砂の町(『レタス・フライ』収録)

砂の町(The sandy town) 『レタス・フライ』収録

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故郷を久しぶりに訪れた主人公・寛司(ひろし)を迎えたのは、変わり果てた姿の町並みだった!

理由はわからないが、砂に包まれている故郷。
実家は鍵が開かず、試行錯誤しているうちに、隣の家へお邪魔することになってしまう。

そこから、何故だかお見合い風に事が運び、真衣という女性を紹介され、デートをすることになるのだが……。

趣向を変えて、内容紹介風に書いてみました。

ここからはネタバレになるけれど、オチは単純に、彼女のような特殊な人種(触られると砂になってしまう)がいるために町が砂で覆われているのだ、この砂は全部女性の躰だったのだ、みたいな怖さを表現しているだけかと。

そんなに深読みせずに、雰囲気だけを味わったら良いと思う。

ただ、『皇帝の夢』のところで少し触れた、最後の一文のリンクについてを考えると、興味深いことがわかる。
『皇帝〜』が、

とにかく、まず、生まれなければ。

と終わったのに対し、
本作は、

どこかで、まず手を洗わなくては。

で終わっている。

「まず」の後に読点が入るか否かの違いがつけられているものの、この二文は、構造が極めて似ている。

『麗しき黒髪に種を』『コシジ君のこと』が似ている二作ならば、こちらの二作は対になっていると読むのが妥当だろう。

『皇帝〜』は、死ぬために生まれる、というような話だった。
それを踏まえると、本作は、生まれるために死ぬ。
躰が砂になった彼女は、死んだと考えて良いだろう。

すると、これからまたすぐに生まれる?
そう考えると、この話の怖さが際立ってくるのではないか。

新しさ:★★★★
美しさ:★★★★
楽しさ:★★★
巧さ :★★★

「寛司さんは、どんなご研究をされているのですか?」
「え、研究? あ、ええ、修論では、その、カーサの集積原理アルゴリズムの相対的再現とその評価について。今のところ」
「ああ、それは近いですね。私は、シリコン含有結晶の磨耗状態に及ぼす温度履歴についいて調べているのですけれど。無次元化表現の段階で行き詰っています」


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2006年08月19日

コシジ君のこと(『レタス・フライ』収録)

コシジ君のこと(My most unforgettable figure) 『レタス・フライ』収録

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書評として何か書こうと思うと、何も思いつけないというか、どんな話だったのか掴みどころがない感じ。

ただ、最初に読んだときは、少し悲しい話で、うんうんうん、と頷いて、ふぅ〜っと息を吐いてから、いい話だったな、と思った。

つまり、読後感が良かった。

しかし、主人公と関わりのあった人が死んでしまう点、そのことを主人公が気にしている、という設定、さらに思い出を語る形式などが、『麗しき黒髪に種を』と近い。
同じテーマを、違う話で描いた感じ。

新しさ:★★★
美しさ:★★★★★
楽しさ:★★★
巧さ :★★★

彼とはクラスが分かれてからは疎遠になった。中学に上がったあとは、もう一度も会っていない。どんな人生を送っているのか。
ところが、僕は毎日のように彼に会っているのだ。それは、彼が僕の夢の中に住んでいるからである。


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2006年08月18日

麗しき黒髪に種を(『レタス・フライ』収録)

麗しき黒髪に種を(Seeds for her lovely tresses 『レタス・フライ』収録

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ノベルスで5ページ弱の、短い作品。
幼い頃の子供会のピクニックで、引率役になった若い女性にくっつき虫を投げつけて、彼女を泣かせてしまった。
そのことが忘れられない、という話。

この次に収録されている『コシジ君のこと』と似ている作品である。

最初に読んだときは、「私」が知らず知らずに髪に指を入れているのであるという文章から、「私」が実は女であった、という森氏お得意のオチかと思ったが、読み返してみると、最初のページに、私たち男子数人が、いたずらで彼女に向かって雑草の種を〜という記述があった。

「私たち男子数人」と書かれる場合、「私」はどうしたって男だ。
男でも髪に指を入れることはあるから、やはり「私」は男なのだろう。

悩ましい顔をして頭を掻く癖がある、そんな男性の過去にはね、といったところか。

新しさ:★★★
美しさ:★★★
楽しさ:★★★
巧さ :★★

泣いていた彼女は、もう許してくれただろうか。黒髪の中で綺麗な草が生長し、小さな花が咲いて、彼女の美しい髪を飾っているかもしれない。そうだったら、どんなに良いだろう。

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私を失望させて(『レタス・フライ』収録』)

私を失望させて(Drive me to despair) 『レタス・フライ』収録

レタス・フライ←未読の方はクリックで楽天ブックスへ

全然失望しなかった(笑)。反発も多かっただろうが、素直に、面白いと思った。

よくありがちではあるが、『桃太郎』の現代版、パロディである。

実は、WEBダ・ヴィンチに連載していた『森博嗣の浮遊研究室』の中のどこかで森氏が、(ジョークで)『桃太郎』の話で鬼を退治するのはどうかと思う、悪い奴でも暴力は良くない、話し合いで解決すべきではないか、というようなことを言っていたときがあった(第何巻かは未確認)。

執筆時期との兼ね合いはわからないが、そのアイデアを膨らませて書かれたショートショートであると思う。

かと言って、そんな「メッセージ」だけでなく、最後のパラグラフでちゃんとしたオチがつくから、森氏はさすがだ。
失望はしない。

新しさ:★★★★★
美しさ:★★★
楽しさ:★★★★
巧さ :★★★

「自首って、鬼、なんか悪いことしてたの?」
「そうね、ときどき、本土から子供とか攫っていたし、婦女暴行とかも」
「うわぁ、凄いじゃん。やけにリアルになってきたよ。そんなやつ、説得するよりも、痛めつけた方が良くない?」


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2006年08月17日

『四季』シリーズ文庫の解説募集締め切り間近!

お盆も終わりのようですが、『四季』文庫化にあたっての解説募集の締め切りが迫っていますね(8月31日までです)。
締め切りはずいぶん先だと思っていたら、あっという間にあと2週間。

そろそろ書く内容を考えねば…。
その前に、しっかり再読したほうがいいかな。

のんた君ぬいぐるみが超貴重品だから、絶対欲しい!!
製作が始まったときに、一万円以下だったら買おう、と思ったのを覚えています(笑)。

現在の書評は、とりあえず短編集を制覇しようとしています。
その後、S&Mシリーズや女王シリーズなどにいきたいと思っているのですが。
四季(春) 四季(夏) 四季(秋) 四季(冬)

森氏以外の小説では、最近、綾辻行人氏の殺人方程式を読んでいます。
館シリーズは、最新の暗黒館以外は全部読んでいるはず、というアヤツジストであります。

読み終わったら、少し感想を書きたいと思います。
ではでは…。



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2006年08月16日

皇帝の夢(『レタス・フライ』収録)

皇帝の夢(the imperial dream) 『レタス・フライ』収録

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またまた意味不明で短すぎる話。
作中に出てくる、母親のお腹に何十年もいた皇帝、というのが誰のことを指しているのかわからなかったのも敗因か。

おそらく(伝説として?)実在するのだろうが、高校時代は現社と地理選択で、日本史も世界史もやっていないため、知らない(言い訳)。

ただ、ひとつ注目したいのが、最後の一文。

とにかく、まず、生まれなければ。

というものなのだが、これは、この後に収録されている『砂の町』の最後の一文と対になっているように感じられた。

詳しくは『砂の町』の項で書きたいが、とにかく、乞うご期待、というやつだ(笑)。

新しさ:★★★
美しさ:★★
楽しさ:★★
巧さ :★★

「中国のある皇帝は、母親のお腹に何十年もいたんです。生まれてから、すぐに皇帝になりましたけれど、子供のときに殺されてしまいました。お腹の中にいた方が長かったんです」
「へえ、それは凄いね。蝉みたいだね」


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証明可能な煙突掃除人(『レタス・フライ』収録)

証明可能な煙突掃除人(Provable chimney sweeper) 『レタス・フライ』収録

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ショートショート。
オチがよくわからなくて、これって何が言いたいの、と思う人が多いことと思う。
しかし、ムードはかなり良い。

さらに、タイトルが高い。

言葉には値段がついている、というのは森氏の持論だが、僕は『煙突掃除人』がかなり高いと思う。
文字の並びのバランスが最高だし、なかなか使えない言葉である。
5万円くらいは出したい言葉だ。

最後に、主人公が煙草に火をつけて、急に可笑しくなって笑ったのは、煙草が煙突に似ていると思ったからだと想像する。

煙草を吸うときは空気が“煙突”の中を行き来するはずだし、先端に“光”が見えるのもおかしくはない。

だから何というわけではないが、この解釈が、国語としては一番適切な気がする。

新しさ:★★★
美しさ:★★★★
楽しさ:★★★
巧さ :★★

「何が凄いの?」
「あそこに上がった奴だけがわかる。地獄の深さだよ」
「地獄の深さ?」
「そうだ。笑い声が聞こえてくる」
「誰の?」
「さあな……、誰だろうなあ」父はそこで不敵な笑いを浮かべるのだった。


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posted by KH at 16:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 短編集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする